(ニューヨーク）Thierry Ehrmannによれば、「サザビーズがPatrick Drahiに買収されたことを受け、アート市場が21世紀のデジタル時代を迎えることになります。Artprice は、グローバルアート市場(およそ900億ドルの市場)がデジタル文化とインターネットにおいては数十年の遅れを持っていると指摘し続けてきました」。   一流アート市場の売上高：世界の二大オークションハウス クリスティーズとサザビーズ [https://imgpublic.artprice.com/img/wp/sites/11/2019/06/artprice-sothebys-vs-christies.png] 「アート市場とArtpriceにとって、唯一の上場オークションハウスであるサザビーズがPatrick Drahi(55歳)によって獲得されたことは、一大ニュースでした。同氏は、ポートフォリオに遠隔通信、メディア、デジタル企業を有するグローバルな企業家です。2019年6月14日におけるサザビーの終値の61％にあたるプレミアム、ならびに30取引日の出来高加重平均株価の56％にあたるプレミアムという提示額は、デジタル変革によるサザビーズの大いなる発展可能性に対するPatrick Drahiの真の信頼を反映しています。 Artpriceによれば、2000年以来、アート市場は並外れた成長期を享受してきました。年間投資収益率がおよそ7％、成長率は450%を記録しています。この時期の大半において、ユーロ圏の預金金利がゼロあるいはマイナスであったという背景があります。第二次大戦後におよそ50万人とされた市場のアートコレクターが、現在では9000万人近くになりました。そして大半のコレクターは、最新テクノロジーをまったく難なく扱える人たちです。 Thierry Ehrmannによれば、「世界の列強のソフトパワーは、ミュージアムインダストリー®の成長発展において、ジオポリティックの強力な推進力となります。Artpriceは、この産業の重要性をいち早く評価し、コンセプト化したパイオニアにその名を連ねます。Artpriceが過去の調査で分析したように、2000年1月1日から2014年12月31日までに、19～20世紀間に世界中で創立された総数よりも多くの美術館が設立されています。世界五大陸のどこかで、毎年700近くを数える世界レベルの美術館が開設されています。それぞれの施設は、最低でも4500作品を所蔵します。これは、グローバルアート市場における長期的な主要原動力だといえるでしょう。 21年間にわたってアート市場の情報で世界をリードし、情報のデジタル化をいち早く手がけたArtpriceは、デジタル時代のアート市場の進化に貢献してきました。 Artpriceのデータバンクは、今日、その網羅性、指標、アート市場統計によって世界的なリファレンスとなっています。 Artpriceは、アルゴリズム指標をはじめて作成したグローバルプレーヤーです。このために、外的な成長と研究開発を介し、世界のデータ保護法の厳格な遵守を原則とし、自社データへの何十億という接続をベースにして、ビッグデータとAIが援用されました。 サザビーズのCEOTad Smithは、その声明において自身の見解を明確にし、サザビーズグループへの Patrick Drahの参入を率直に歓迎しています。「Patrickは、イノベーションと独創性における実力で知られ、長期的な視野に優れ、遠隔通信、メディア、デジタル企業の分野で手堅い実績を築いてきました。このような人物を我々のオーナーとして迎えることは、企業の行く先が確かな手に委ねられたことを意味すると考えています」。 同様に、サザビーズ取締役会長のDomenico De Soleも、この動きに対して歓迎の態度を明らかにしています。「包括的な調査を行った結果、取締役会は Drahi氏の提案を全面的に支持しています。株主各位にとっても市場における大きなプレミアムとなることでしょう」。 サザビーズと一流アートのオークション市場の関連キーポイントと数値データ サザビーズは世界第2位の一流アートオークションハウスで、2018年度の売上額は、50憶を売り上げたクリスティーズに次ぐ39億3000万ドルを記録しています。この二大アングロサクソン系オークションハウスの額を合わせると、世界の一流アートオークションハウスによる全売上額の半分に上り、クリスティーズが32,3％、サザビーズが25,4％を占めます。両社ともに、世界中のアート市場をカバーしているというアドバンテージを有します。 サザビーズによる2018年度ロケーション別一流アートオークション売上額 © Artprice.com […]